縦隔腫瘍について

縦隔(じゅうかく)とは、左右の肺の間にもある厚い隔壁部のことです。心臓や大動脈、食道なども含まれておりますが、呼吸器外科ではこれら以外の胸腺や気管・気管支などの疾患の手術を行います。


どんな種類がありますか?

胸腺腫瘍(約40%)、奇形腫群腫瘍(胚細胞性腫瘍)(約17%)、神経原性腫瘍(約15%)、先天性嚢胞(約10%)、リンパ性腫瘍(約10%)が主なものです。

胸腺腫瘍は胸腺嚢胞、胸腺腫、胸腺癌、胸腺カルチノイドに分類され、 奇形腫群腫瘍(胚細胞性腫瘍)は成熟奇形腫、精上皮腫、非精上皮腫(胎児性癌、絨毛上皮腫、奇形癌、卵黄嚢腫)に分類されます。

胸腺腫瘍については、こちらをご覧ください。



どんな症状が出ますか?

腫瘍のできる部位によって異なります。主として周囲臓器の圧迫や浸潤による症状です。胸腺腫における重症筋無力症に関しては特殊なので別記します。

上大静脈症候群 (顔がむくみます)
気管・気管支の狭窄による呼吸困難
胸水による呼吸困難
心タンポナーデ (胸が苦しくなったり、血圧が低下します)
横隔神経麻痺 (呼吸困難となります)
反回神経麻痺 (声が枯れます)
etc.



どんな場合に手術が必要ですか?

縦隔腫瘍の治療や予後は組織型により異なりますが、悪性リンパ腫以外の縦隔腫瘍は原則的に外科的切除術を行います。これは、腫瘍であれば良性であっても圧迫症状や、内容物の穿破の危険性があるからです。



当科での手術のご説明

縦隔腫瘍に関しても可能な限り胸腔鏡を用いて手術を行っております。

腫瘍が大きかったり、進行しているような場合は、標準的な方法として、胸骨正中切開(胸骨という胸の真ん中にある骨を縦に切って縦隔を開いて手術)を行ったり、側方開胸(側胸部を切開して手術)を行います。腫瘍の種類によっては術後に抗がん剤を使った治療や放射線治療を追加します。

 


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